詩人:凪都 | [投票][編集] |
風に梳かれた雲の隙間
深く仰いで見た濃紺は
突き立て塗り潰した月のない空。
昨日はもう枯れて
物言わなくなった
君を一言 ころり寝転がせても
私は疲れた目で困り顔
薄く乾いていく色彩は
もぅ白に喰われ 鮮やかに落ちていく。
塗り潰し損ねた隙間はキラリ
同じ色に溶け込み逃げだして
今はどこにも見当たらないのに
君は唯一を持って多くは語らない。
君色を帯びていた
延びて遠くへ消える空へ向けて
結局その口は
塗り潰した三日月のそれだから。
私は疲れた顔で 困った目をして
口数の減った友人に頭を抱え
今日も君の手を引いて
薄明かりの朝を行ってきます。