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放射能の部屋


[5] 遺書の例
詩人:放射能 [投票][編集]


俺に関わるな
百害あって一利なし

調査団が
やってきて
俺を取調べ
性能が悪いと
言いやがった
俺は機械じゃねぇ

明日が
昨日になれば
過去として
処理されてしまう
生き方に
嫌気がさしたんだ
と言えば
自殺の理由として
納得してくれるか?
過去を
つくっていくだけの
毎日が
そして
それが
避けられないのが
いやなんだよ
考えても
不可能だと
痛感するばかり
正直
疲れてしまったんだ

どう行けども
ゴールは死なのに
できるだけ
長生きしようなんて
思えないよ

ガタがきた
いや
最初から
ボロだった身体を
着て
かえる事も
できないで
ひたすら
今が通り過ぎるのを
待ってたよ
時間が
解決してくれる
なんて
時は
さらに深みに
俺を連れていく

2007/12/15 (Sat)

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