詩人:サエ | [投票][編集] |
私が寝坊すると
手を引かれて校門まで一緒に歩く道
雨が降ると
車に乗せて送ってくれた道
彼と手を繋いでいると
犬の散歩中に出くわして気まずくなった道
あなたが空に昇る日
運転手さんに頼んだよ
あの道を通ってもらえるように
痩せてしまっても
歩けなくなっても
食べれなくなっても
もうあまり見えなくなっても
私の声に応えてくれてありがとう
小さな頃、
冷たい私の足をいつまでも温めてくれてありがとう
お風呂で英語おしえてくれてありがとう
いじめられると怒って助けてくれてありがとう
学生時代、
素行の悪い私を全力で叱ってくれてありがとう
タバコやめてくれてありがとう
母と沢山出かけてくれてありがとう
家族を愛してくれてありがとう
最期に間に合わなくてごめんね
ひとりで逝かせてしまってごめんね
まだあまり実感がないのだけど
やっぱり寂しいよ
夢に出てきてとお願いしてるのに
こんなに会いたいのに
まだ当分上を向けなくても
前だけは向いているから
また明日も
私はあの道を歩くから