詩人:ジャガー | [投票][編集] |
月がでてきた
真っ暗だった夜は
黒い海をも白く染めた
少し酔っているのか
おぼろげに揺らいで
僕を見下ろしている
人は悲しいくらい
嘘や綺麗事ばかりで
それでも美しく生きたいと
泥まみれになりながら
歯を食いしばって
悔しさと怒りを持って
それでも仲間の前では
ヘラヘラ笑いながら
価値観を確かめ合うのだけれど
今日の空は
いつもよりも何故か
ずっと澄んでいて
きっと僕は綺麗に映らない
今閉じている口の中で
飲み過ぎた酒の味が
情けないけど
気持ちが悪いのさ
ノアの箱船に乗っかった
勝ち組気取ったやつらを
遠くから眺めながら
焦りを隠せないでいる
今夜 空が綺麗だな
僕はどうしてだろう
突っ立ったまま
声に出来ないままで
今閉じている口の中で
飲み過ぎた酒の味が
情けないけど
気持ちが悪いのさ