詩人:しゅんすけ | [投票][編集] |
胃にもたれる会話を置き去りに
酸性雨の街へ繰りだした
痛みならそのうち慣れ
吐気を覚える柔軟な笑顔にも
そのうち馴れ
ロジックに追い込まれた偏頭痛には
セックスが効くらしい
アサハカな恋は
唾液にまみれて汚された
残念だけど今日は
何も聞きたくないんだ
詩人:しゅんすけ | [投票][編集] |
彼は
音の無い世界にいる
「聞こえないっていいですよね」
汚い俺は彼の横顔に言った
彼の目は俺のそんな部分を見透かしたように
にやっと笑った
恥ずかしくて顔を背けた
消えない
俺が放った言葉
知ることのない無音の世界には
この心はどう響いているのだろう
彼は音の無い世界にいる
だから彼は
俺を見て今日も
にやっと笑った
詩人:しゅんすけ | [投票][編集] |
どんなに欲しても
手に入れる事が出来ないものもある
例え必要なくても
その個にしか得られない結果もある
それが資質
大きな流れの中で
資質を伴った役割を全個が持ち
それを拒否することは個にはできない
誰かの意思なのか
個の本能なのか
秩序の番人は
常に個を監視し
無法なる欲望は
絶妙に誘惑する
どちらも正しく
どちらも傲慢で
どちらも
必要
原理は理性を
理性は原理を
欲しながらも排除しようとする
その攻防は明日も続く
でもそれは
詰るところそれが生きるということ
個の内で繰り広げられる紛争
大きな痛み
だから我々は
言葉を手に入れた
この痛みを時に分かち合い
時に拡大し
時に希望へと変える為に
全個は一個
一個は全個
そして我々は明日へと歩んでいく
詩人:しゅんすけ | [投票][編集] |
人生にレシピなんてない
なんて
ありがちすぎて笑えちゃう
白い汚れに満たされた
真っ青な獣みたいに
脅えて
走って
戦って
『答えにはさぁ、辿り着くんだよ。誰だって。簡単に。』
ヤクチュウのくせに
大丈夫
誰も君をわらいやしない
世界が
世界が鈍感過ぎるだけ
詩人:しゅんすけ | [投票][編集] |
眠れなかったのは
ほんとは熱帯夜のせいじゃない
レクイエムは生者の魂を慰める魔法
ねぇ?
さよならなんか言いたくない
どうせならこの豆電球みたいな命をくれてやるのに
ねぇ?
さよならなんか大嫌いなんだ
『またね』って手をふったのに
ああ
ごめん
そうだね
違うんだ
ありがとう
『またね』