詩人:しゅんすけ | [投票][編集] |
僕は電信柱。
景観工事のために撤去が決まった電信柱。
僕はここに、十五年立っていた。
犬におしっこをひっかけられたり、おじさんの愚痴を聞いたり、時には猫や鳥と遊んだり。
それなりに楽しかった。
台風の日なんか頭が揺れて、危なく倒れそうになったこともあったなぁ。
ちょうど僕が立ったころ越してきたあの子、この前泣きながら僕に奴当たりしてたっけ。(笑)
僕の頭の上を通る黒い線。人間はどうもそいつが気に入らないらしい。
僕は電信柱。
景観工事のために撤去が決まった電信柱。
きのうあの子が書いた、さよならの文字だけは、消さずにおいてくれるといいな。
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オートメイション化された駄文に
幼稚なメッセージを添えて
少しの情緒をまぶし
くだらない虚無感に理由をつけよう
まるで感性豊かな少年の
透き通る声のような
素敵な嘘が出来上がる
ねぇ?
だまされてみませんか?
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栄養失調な恋をして
ラストピースを持ち逃げされて
ヤジロベエになりたくて
そんなこんなで
作戦放棄
なんとかかんとか
現実逃避
掘り起こされた白い骨
出会ったとたんに
追突注意
朝から晩まで
満身創痍
そろそろ限界
ハタヨウク
柔肌の
若き血潮に触れもみで
明日をイクのは
慢性病威
恋の病は治らない
あなたと二人で
夢芝居
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倦怠感は止どなく押し寄せる
確実に蝕まれていく肺と
弱り切った粘膜で保つ消化器官は
もう悲鳴すらあげない
眠気を理性で否定して
衰えた判断力を限界まで引き伸ばす
自分の体と無機質な人工物しか触らなくなった指先は
拒否する気力もないようだ
私の輪郭は崩れ去り
型に嵌った者達が
褒めたたえる事すらも
滑稽ではなくなった
誰も気付かない
実のところ
私が変わってなどいない事に
誰も気付きはしないのだ
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いいかい?
言葉が綺麗かもしれない
未知で神秘的かもしれない
でもね
運命やら、永遠やら
そういうの無いから
今の積み重ねしかないから
次の瞬間なんて決まって無いから
君が何をするかは
君が決める事
ウンメイニアラガウ?
阿呆らしい
予測した答えを覆す為に努力する事
そう珍しい事じゃないだろう?
運命なんて逃げ口上
諦めの言い訳
幸運のこじつけ
予想できる答えが
望ましく無いものなら
全力でアラガウかもね
キチガイじみた運命論は
押し付けがましい宗教みたい
小羊ぶって
楽してんじゃねぇよ