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しゅんすけの部屋


[359] 秋雨
詩人:しゅんすけ [投票][得票][編集]

あなたが

少し口角を上げただけで

セピア色の世界が終わりを告げる

傘の中で

水色に光るその瞳は

幾何学的な線形を辿って何かを捉える

その導線から零れる滴を受益する虫のように

僕はそれを辿り

あなたと同じ感動を得ようとする

そうして雨空の無機質な情事が成立した時

無言のまま僕らは

気の抜けた笑顔を交わしあう

「雨の日もいいもんだね」

あなたがそう最後に呟くことで

僕たちの「いつも」が完成するのだ

そんな秋が

僕はいつも待ち遠しい

2009/09/09 (Wed)

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