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しゅんすけの部屋


[376] ストレンジャー
詩人:しゅんすけ [投票][編集]

生まれては消える風の様に

なにも思わず

ただ務めを果たして

静かに朽ちて生けたなら

これほど苦しくはなかっただろう


絶え間なく打ち寄せる浪の様に

失う事さえ畏れずに

打ち砕かれてはまた打ち砕かれて

しぶきとなって消えたなら

これほどつらくはなかっただろう

先生

どうして人は人を産むのですか?

どうして人は人から産まれるのですか?


ひとつ灯された炎の様に

轟々と燃え上がり

その身もその傲慢も

大気まで焼き尽くして燃え尽きられたなら

これほど悲しくはなかっただろうか?




2010/02/22 (Mon)

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