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しゅんすけの部屋


[442] 真皮
詩人:しゅんすけ [投票][得票][編集]

仕方無く起き上がったのは17時ちょうど

何一つ成し遂げていないくせに
街は満足げに感慨に耽る

夕暮れ時を待ち構える温い静寂が
やけに鼻につく

時折聞こえる負け犬の遠吠えに
伏せてある鏡を思い出して苦笑い

足の指に力が入らないのは寝起きの所為か?
背筋を伸ばすと竦むのは寝起きの所為か?

すぐにタバコに手を伸ばす癖を無くそうと
1分待つことを決めたのは昨日

そんな決めごとを思い出したのは
煙が天井にぶつかって部屋を汚した時だった

別に気に入らないことは何もない

漠然とした苛立ちが街並みを灰色に染める

別に誰かを恨んでいるわけじゃない

釈然としない哀しみが夕空を拳で弾く


ああ

気が狂いそうなんだ

ただそれだけ


痛みを感じない全身の皮膚を
針で何度も刺されるような
壊れたメトロノームのリズムに合わせて

その居心地の悪い感情だけがリセットできないでいる

ああ

気が狂いそうなんだ

本当にただそれだけ

2013/02/24 (Sun)

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