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吟遊詩人の部屋


[3] 甘い痛み
詩人:吟遊詩人 [投票][編集]

風を受けて 並木道を ひとり歩き どうしてここに立っているのだろう

ふと思い出す懐かしき恋人 いつか街角ですれ違いなんて期待してたあの頃

出会いなんて 偶然だよね いつもと変わらぬ ありふれた放課後の教室


同じ夢を描いて 時を忘れ語り合った

無邪気な笑顔 見つめるだけで 心 気づけば 満たされていく


何も分からなかった 君をどう愛せばいいの

二人で交わした約束覚えてる? 夕暮れ景色 あの海へ

懐かしき思い出 今も 心の隅でかけめぐる

君は まだ 覚えてるかな?


夕暮れたたずみ城下町を二人歩き いつまでもこうしていられたらよかった

「自分を信じて」君の何気ない 温かい言葉にいつも支えられていた


なぜか 気づけば二人の距離は 少しずつ遠くなり

君からのメールも 永久に途絶えてしまったね


何も気づかなかった 最愛の人がいたことを

今 君は何をしている 今日もその人の胸に

何も分からなかった 君をどう愛せばいいの

懐かしき思い出今も 心の隅で かけめぐる

甘い痛みを 今 思い出している

2005/02/08 (Tue)

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