詩人:瑠璃 | [投票][編集] |
何も語らない
写真たての中のあなた
目線はどこに?
やさしく微笑んでいる
どんなに話かけても
何も語ってくれない
答えてくれない
そんな時はそっと
写真に触れてみる
抱きしめてみる
すると
あの時感じたぬくもりが戻ってくるようで
私の問いかけに答えてくれるようで
写真に見つめられる
そして
見つめ返す
時間が止まる
すべてが止まる
ほんの一瞬‥
問いかけは
消化不良で心をつまらせる
遠い記憶もぬくもりも
消えないままどこかで
つまっている
『いつまでも思い出にしたくない‥』
そう思いながら手放さない写真
本当はずっと閉じこめておきたいんだ
あなたの思い出を
あなたの面影を
ずっと写真立ての
枠の中に