ホーム > 詩人の部屋 > 鰐句 蘭丸の部屋 > 経年変化

鰐句 蘭丸の部屋


[28] 経年変化
詩人:鰐句 蘭丸 [投票][得票][編集]

優しかった人が変わっていく
あんなに温かく包んでいてくれた掌は
今は誰のものでも無く
楽しかった思い出は
残酷な記憶の塊となり
心を押し潰す重石でしかない
きっと涙は死ぬまで枯れる事は無く
流れる度 愛情 という体温を奪い続ける
優しかった人が変わってしまったのは
誰の所為でも無く
運命だったんだ
と 自分 に云い聞かせて
深く閉じた瞼の淵で
眠り続ける

2003/10/15 (Wed)

前頁] [鰐句 蘭丸の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -