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軋(きし)む音は彼の考える時間の始まりで
床から椅子が片面宙に浮く時に
一人の小人が彼に耳打ちをした
「これは錯覚じゃない真実だ。幻聴なんかじゃない真実だ」
そう聞こえたら、彼のまわりから不思議な色のもやが浮游しはじめた
怖いのは幽霊という存在を意識してしまう事
恐ろしいのは声から妄想が頭の中に飛び交い
信じてしまうこと
誰にも本当にちゃんと説明できなぐらいの不思議な世界になる時
彼は病がきたのだと信じ、落ち着き瞳を閉じる
机の引き出しから薬を一粒とり出して飲みほすと
小人は窓際に立ち
「また来るからな」
と呟いた
とてもとても小さな声で
病なのか、真実は声が聞こえる事はたしかで
それが普通なんじゃないかと思ったりもする
病なんだろう。他人の耳には聞こえない声がするから
正常じゃないのだろう
だから病なんだろう
似たような同じ体験をする方は居るのだろうか?
居たならば、一緒にいたらば同じ声がするのだろうか?
今宵も窓から知らない場所の風が入り
かすかに知らない場所の匂いがした様な
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想いの魂ぎゅってしたい、
ぎゅって強く包んで、
忘れないように...忘れなくしたい、
ぎゅっ、
あの日の夏。
浴衣(ゆかた)が屋台(やたい)を泳(およ)ぎまわった様な日、
夏祭り、
君と二人で恋。
ぎゅっとした恋が、
甘かった。
わたあめに、りんごあめ。
嬉しかった。
ぎゅっとした魂。
誰も知らない様な並木山道。
手を繋いだ想い出。
ぎゅっとした。
幼き浴衣姿、ふたり。
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紙飛行機に、綴られた文字が、
風に揺られて、
思いが飛ぶ、散れ恋文。
もっと高く、強く書いた紙飛行機の中の恋文。
届け届け、小さく遠くに行った。あの日の僕ら
紙飛行機。
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月日が過ぎて、まるで少し錆び付いていくブリキのおもちゃ僕の躰。病のせいもある、日を重ねるごとに心が重たくなる、あの頃と比べると随分と歳をとった。木の葉が落ちて季節が進む。
今の暮らしぶりだけは何も変わっていない。あの日に戻りたい、あの日から始めたい、一歩二歩と長い道のりを歩いてきた今、様々な想いと記憶に溺れそうになって、押し潰されそうになって、初めからやり直したいと思う…自分の脚で歩けなかった事が悔しくて、言葉をもたなかった幼子の時代にまで戻りたいとは思わないけれど…、あの瞬間からやり直したい、思い始めると息がうまくできなく胸が痛い。どんな風に思っても、どんなに悔やんでも、現実に戻れない、痛いほどわかってる…夢が現実今が過去。
優しい人冷たい人この歳になるまでに随分とたくさんの人に出逢った、その中で自分を大きく変えるほどの出逢いがあったのか…でも確かに少し変わってきている自分が今居る。確かに人生の道で出逢ったすべてがいまの僕の中にあるんだろう。春夏秋冬の、どの扉でもいい、今すぐにでも開けたい。頭の中のこの想い・記憶から解き放たれて、あの頃へ戻れるのなら遠くに見える『嗚呼』と、ため息だけが部屋に響く、小さくね…。また春夏秋冬の季節の扉を開けて進むんだ。扉はいつも僕の目の前にある、きっと鍵は僕自身の中にある。振り返ったって立ち止まったって、道は続いてく、あの頃あの瞬間に戻れないけど。今、この瞬間が未来を変えられる。いつだって変われる。躰は錆び付いていったって、鍵は僕自身の中にあるのだから… 今も、いつだって。春夏秋冬のどの季節からも未来をつくれる。
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戦火の中には涙がみえずに、怒りよりも不安が渦巻いていた。
足は走るよりも無意識に敵をさがす、
飛来した瓦礫にうもれている足元なんて気にしない、
ただただ人間をさがしていた。
見たら撃つ、そう脳がもう気付いていたんだ。
花はない水もない食糧なんてない、神はいない。
覚えているよ。太陽が消え月が照らすんだと、静かに敵を狙えと言う。
口からは唾液が知らず知らずに失われ、声が出せないと一瞬に呼吸が小さくなる。
一呼吸(ひとこきゅう)の合間がない、『父と母よ』と叫びよぎるのは、自分の死を自覚したからなのか、銃口に瞳がゆく、
1、2、3、心の中で前へと進むタイミングは友を願う。どうか死なないでくれ、我が友よ守りたまえ。
最後に覚えている事は、小さな視覚が妻と子の面影を見せたこと、
私の墓は静かな場所にしてあるみたいだ。
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罪もなき民が亡くなった。
荒野の道、遺体。
臭い匂いとなり涙は終わり、
ただ腐敗していく、
何故こうなったのだろう。
ジャーナリストさえ知らない戦場はあった。日々があった。
ただ、とめることすらできない争い。
天にのぼる魂は本当に必要のない時間だった。必要のない時間だった。
彼がのこしてくれたこの一枚の写真から想像できる無惨さは、私の首を横に振るばかりで、目を閉じたくなる。
今、遺体を目の前にすると、争いの心をひどく憎むしかない、そんな日々が続くはずの闘いだ。
私がこのおくれた情報は何処まで伝わる。
争いをカメラにおさめているだけじゃ、ただの中継で、この先よくない事を伝えているが、今の争いをとめる事はできない、そんな、ジャーナリストだ。
カメラを拳銃にかえれない、できる訳がないし、今をとめることが出来る力がない、ただ撮り伝えるだけ...
すまない。
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星の揺らめきに、瞳から自然界がとおる。
この空いっぱいの光の自然界に、
いくつまで星を数える事が出来るだろうか。
試してみよう。
1、2、3...
あ〜綺麗な空だと数字が増えずに心が踊るよ。
君も見ているのかな、見ていたのかな、今日の星空を、
今瞳を閉じたら曇り空のような暗闇の夜になるのは当然で、
この綺麗な星を目の前にしても、目を閉じれば暗闇になる。
見えるって事は素敵なことだな、
あなたをもう一度みたいよ、愛love、you。
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あたしって柄じゃないのに、
ブーツにジンズを着こなそうと、
鏡の前に立ってみた。
甘い恋の駆け引きは言葉だけじゃなく、
この私のブーツにジンズもねえお願い、ちょっとは見てちょうだい。
虹色のように心に私がいくつも思う色があるから、
あなたは綺麗な私だけを見つめてほしいんだ。
今流行りの物はこれからは必要ない、
あなたに一度みてもらえばねぇほら、もう興味はいかないの、
これからはheartで勝負よ、夜のお月さま付き合ってね。
少し甘いatmosphereで
あたしもguitarでちょっとはうたえるんだから、
今聴かせてあげたいのよ、ただ映画にはない新しいやつでね。
苦くはないatmosphere
私達手を繋げば、私のお気に入りのジャケットは、役目を終えたのよ。
そうこの先は瞳で勝負。運命を左右する人生初めての予感。
かなり甘くいきたいatmosphere
kissの支配的な気分があるよね。きた私。そう今貴方感じた?そう、したそう貴方も。
ピアスまで揺れるのはただのお飾りだけど、貴方を止めたりはしないから、私の心。
飾らないatmosphere
だんだん揺れ動く貴方への愛は、この先きっとオシャレなんて不必要になるんだ。
貴方に帰る時刻を告げるなら、さよならはいやよ、今kissをしたいから、
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さあ、
速くこちらに来て温まりなさい。
行く宛もない彼女のブーツが、床に音を出すと、
窓際から今日という日を歓迎したかの様に涙した。
太陽は家ではなく、心を照らして彼女の頬っぺたを持ち上げている。
今、私はここに居る母さんと、大変だったんだ。都会の一人暮らしは、少し思い出せば瞳をまた暗くする悪夢みたいだった。
また、母は一粒の涙を流していたまま、
久しぶりだね。life(生活)
木の椅子が音を出して、涙が流れたのは何故なんだろう私、
太陽が持ち上げたままの私の頬っぺたは、泣き笑い中で、
コーヒーカップの熊さんは、暖かい温度を体にくれた。
体温は私のlife(生活)
椅子から揺れる両足に、今日は不自然に甘えた声が出るね。「お母さん」
life(生活)life(生活)
母さんの顔はよく見ていたかの様に少しだけ、変わったと感じた。
久しぶり。
これからが私のlife-style(生き方)
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雨はあなたに泣く事を教えてくれたんだ。
そしてそれは、心に自由をくれたんだ。
それは悲しみという苦しみからぬけだす、きっかけになったんだ。
たくさん泣いた後の自分.....
都会の中で、田舎の中で、
私達は泣いていた。
どんなにさびしくても、解決できない事や理解できない自分が居た。
雨は私達に泣く事を教えてくれた。
しばらく時間を忘れてしまう、泣いていると、
そんな、
涙がたくさん流れたら、気分が少しはれる時がある。それがまた雨からの教え、
外にいようか、窓を開けようか。
気付かなかった。こんな時に、
空が限りない無限の力をくれるなんて...
雨は教えてくれた、晴れた日までを、
心の中まで。