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僕たちはその為に
すれ違ってみたりする
君が本気で笑う時
僕は巧く自重する
君が本気で泣く時に
僕は華麗に思考する
僕は夜空を抱き締めて
すれ違ってみたりする
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不協和音が耳障りなので
耳鼻科に行ってみた
耳の検査をされたので
ボタンを押してみた
問題ないですね、と言われたので
そうですか、と言ってみた
僕は言葉よりも
耳を疑った
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コツコツと積み上げたものが
一瞬にして崩れたら
それは
笑うチャンスだ
空を飛ぶことは
むしろ鳥よりは
馬鹿に近い
分かりやすく言えば
何か、取り返しのつかないことを
したとして、みるのなら
僕と君が笑うのは
それが
最大の見せ場だ
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ベランダから見える夕日は
中途半端に輝いて
目の前の公園の
子供の声を安くする
隣の酒屋のおじさんが
毎朝掃除してるのは
ゴミがある訳じゃなく
やることがないからだ
たまに挨拶する人の
住んでる家は分からない
僕が住んでる場所だって
地球かどうかも分からない
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凍えながら食べる
在り来られたバニラアイス
一本の巨木から
1兆本は取れそうな
平べったいアイツで
ヒマラヤを削り取る
大地は隆起し
マグマは氷河を溶かす
真っ暗な
ブラックホールが口を開け
それを呑み込んだ
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適当に散らばった
運まかせの憂鬱が
僕たちの間を
優しい感じで埋めていく
簡単に口にして
簡単にすれ違う
簡単な黄昏
リアル過ぎて
まるでCGのように
見えてしまうのは
僕たちが素粒子から
できているからなのか?
ほら、見て
幸せを捕まえる網を
作ったよ
夏になれば
蝉くらいは捕まえられるかも
せめて
祈る為に必要な
僕たちの儚さを
運任せの風に乗せ
憂鬱の方まで飛ばしてよ
幸せになりたいなんて
言ったりしないから
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僕らは綿毛のように
ふわふわと降り注ぎ
この道に降り立った
悪気なく罪もなく
すべてに笑顔を振りまいて
教えられたのは
正義の味方の勝ち方と
悪者の敵の負け方だ
分けなければならないのは
分ける為ではなく
分けなければならないのは
分けなければならないからだ
空の描き方は
青くなければならないし
名前は
呼ばれなければならない
道徳は
心になくても構わないし
気持ちは
隠さなければならない
音符は見ちゃいけないし
絵は聞いちゃいけない
本当のことは
正しくなきゃいけないし
幸せは
掴まなきゃいけない
僕らの綿毛は
黒いタールを染み込ませ
地面にベッタリ張り付いた
幸せと命には
どんな繋がりがあるの?
砂浜に描かれた文字が
波で薄くなっている
僕たちは
いつか死ぬよね?
いや
死なない
忘れたの?
僕たちは、いつまでも
悪気なく罪もなく
綿毛のようにふわふわと
すべてに笑顔を振りまいて