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鏡で自分を見ることは出来ない
鏡を見たら鏡しか見えない
これはノーベル賞を取らなくても
分かることだ
自分を見ることは出来ない
自分を見ようとしたら
目を閉じるしかない
でも
目を閉じても何も見えない
これは物理学者が
言っていることだ
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悲しみの影は
喜びの陽が
作り出したもの
怒りの影は
優しさの陽が
作り出したもの
君への恋は
僕の足りないものが
作り出したもの
苦しみは
癒される為の
約束みたいなものだ
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許されることに理由はなく
許されないことにだけ
理由がある
許されることに理由があることさえも
許しは許さない
それくらいに
許すことに理由はない
理由はただの
脳の都合だ
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色のない空間に
キャンパスを浮かべる
絵の具さえない
貧しい盲目の画家
彼は不満を言うが
画家であることはやめない
不満がなければ
画家などやっていないのだ
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北の空に浮かぶ
小さな夜の雲
哀しみの意味を忠実に
再現している
満天の夜空を探しながら
蒼く若きし日を想い
何も見つからず
君をみつけた
君に触れても
いいですか?
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特別なことは何も起こらない
これは、ある種の
現実味を帯びている
退屈は凌がられることを
義務づけられ
疲れは癒されることを
望まられ
孤独は固く塗り潰される
それは本当に
本当なのか?
疑問符達は疑問符らしく
それ相応の振る舞いで
丸びを帯びた形をしてる
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眩し過ぎる日射しに照らされて
意識は、焦点を失う
喧騒は、耳をすり抜けて
僕を介さずエコーする
人の言葉は、意味を持たず
芳香だけを漂わせ
その動きは、コマ送りなほど
瞬間を感じさせる
見慣れたはずの風景も
意識とのシンクロを失い
その一瞬にしか出会わないことを
明らかにしている
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僕たちは
ほんの少し悲しげに
ほんの一瞬、目を合わせ
もう
全部、分かっていた
急に降りだした雨を理由に
僕たちは、この小さな屋根で
雨宿りをしている
胸から下はびしょ濡れになるほどの
小さな屋根と強い雨
僕たちは
ほんの少し楽しげに
ほんの一瞬、目を合わせ
もう
全部、分かっていた
言葉にしても聞き取れないほどの
どしゃ降りの雨に
感謝しながら