| 詩人:EASY | [投票][編集] |
許されることに理由はなく
許されないことにだけ
理由がある
許されることに理由があることさえも
許しは許さない
それくらいに
許すことに理由はない
理由はただの
脳の都合だ
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
色のない空間に
キャンパスを浮かべる
絵の具さえない
貧しい盲目の画家
彼は不満を言うが
画家であることはやめない
不満がなければ
画家などやっていないのだ
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
北の空に浮かぶ
小さな夜の雲
哀しみの意味を忠実に
再現している
満天の夜空を探しながら
蒼く若きし日を想い
何も見つからず
君をみつけた
君に触れても
いいですか?
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
特別なことは何も起こらない
これは、ある種の
現実味を帯びている
退屈は凌がられることを
義務づけられ
疲れは癒されることを
望まられ
孤独は固く塗り潰される
それは本当に
本当なのか?
疑問符達は疑問符らしく
それ相応の振る舞いで
丸びを帯びた形をしてる
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
眩し過ぎる日射しに照らされて
意識は、焦点を失う
喧騒は、耳をすり抜けて
僕を介さずエコーする
人の言葉は、意味を持たず
芳香だけを漂わせ
その動きは、コマ送りなほど
瞬間を感じさせる
見慣れたはずの風景も
意識とのシンクロを失い
その一瞬にしか出会わないことを
明らかにしている
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
僕たちは
ほんの少し悲しげに
ほんの一瞬、目を合わせ
もう
全部、分かっていた
急に降りだした雨を理由に
僕たちは、この小さな屋根で
雨宿りをしている
胸から下はびしょ濡れになるほどの
小さな屋根と強い雨
僕たちは
ほんの少し楽しげに
ほんの一瞬、目を合わせ
もう
全部、分かっていた
言葉にしても聞き取れないほどの
どしゃ降りの雨に
感謝しながら
| 詩人:EASY | [投票][編集] |
思考に彩られた制約を駆使して
それは行われる
明日との距離感は
とても精密なもので
それはいつの日も
今日という日の
次の日である
瞬く間もなく繰り広げられる
演劇の最中に
注意深く見つめるものが
愛であったらどんなにも
救われるものであろうか?
これは
苦しみの正体ではなく
苦しみの在り方なのだろう
言葉ほど曖昧なものはなく
それが愛と呼ばれることも
なくはないのだ