詩人:EASY | [投票][編集] |
誰か
自分以外の誰かを
愛しく思う理由は
たった一つで充分だ
僕が知る嬉しさは
君の知る嬉しさで
君の知る淋しさは
僕の知る淋しさだ
僕たちは
直接見つめ合い
話し合うには複雑で
回りくどい存在だ
故に愛しさは
儚くて切なくて
言葉になんか出来ない様な
愛を放つ
唯一僕らに出来るのは
涙を流すことくらいだね
分かり合えないからこその
切なさを
身に纏う為に
それは此処にある
僕たちはそれでも
何度でも
分かり合おうとする
こんなに胸を打つことがあるだろうか?
こんなに美しいものがあるだろうか?
僕たちは知らない
本当は知っているのに
知らない振りをしている
こんなにも美しいものを見る為に
それを秘密にしているんだ
君の持つ淋しさは
僕の持つ淋しさでもある
それを知る為に
僕たちは別々になった
それは分かり合うことで
花開くことではなく
それ自体が
花なのだ
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苦しいことがある訳じゃない
苦しいと思うことがあるだけさ
幸せがある訳じゃない
幸せだと思うことがあるだけさ
世界はいつだってそうさ
そんな風に
思うことがあるだけさ
思っちゃうんだから
仕方がない
思い通りになるなんて
思わない方が
いいと思う
思っちゃうんだから仕方がない
と
思う方が
ずっと楽だし
笑顔になれるよ
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欲はまるで雲みたいだ
形を変えて
次から次へと流れてく
僕の手じゃ掴めない
その雲を流している空は
まるで
全てを許した許しの様だ
そしてこの空は
空を飛ばないと行けない空よりは
ずっと近くにある気がするのに
空を飛ばないと行けない空よりも
ずっと広い気がする
そしてこの空は
空を飛ばないと行けない空によく似た
雲や天気を宿してる
それはまるで
僕自身が生み出したかの如く
それを主張する
空を飛ばないでも行ける空の下で
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僕に出来ることは
君を幸せにすることじゃなく
君を愛することだ
それは過去ではなく
未来でもなく
約束でもなく
ただ単に
本当であるだけだ
それは
生きてく為に必要な仕組みではなく
生き様が死のうが
失われない
今、此処に在るものを
必要なものが
必要な時に
今、君の前に現れている全てのことを
単に愛だと言うことを
信じるべきだということだ
説明できない感情と
説明したがる思考とが
無差別になった心境だ
間違いは起こらないくらいに
正しいことも起こらない
奇跡の反対は
偶然の一致でしかかなく
そうでしかない運命は
言い方を変えれば
奇跡と呼ばれ得るものだ
必然の高揚と
偶然の高揚は
高揚としてはおんなじだ
区別したがるのは
僕たちの観念だけで
それが真実という訳ではない
区別しなくても
それが真実であり
真実はただ
区別なくしてもそこに在る
苦しいから苦しむのではなく
苦しむから苦しいのだ
直訳すれば
苦しくても本当は
それほどのことではないだ
それほどのことである様に
表現する時に
僕はこれを詩として
表現する機会を
この瞬間、得ただけの話しであって
次の瞬間何を得るのは
僕自身にも分からないし
分かり得るべきでもない
それでも僕は爪を切る
それは次の瞬間ではなく
ただ伸びたら
爪を切るのだ
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退屈を凌ぐ為に
何が出来るだろうか?
僕はそのことを
1日中考える
そして1日が終わる
そしてまた明日
退屈を凌ぐ為の
明日を迎えるのだ
退屈を凌ぐ為に必要な考えを
また明日
繰り広げるのだ
明日は忙しい
退屈を凌ぐ為の考えが
僕を支配するに違いないからだ
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もし来世で
出逢うことがあったなら
その時に
話しをしてもいいですか?
もし良ければ
その時に
食事に誘ってもいいですか?
無理にとは言いません
都合が良ければでいいんです
美味しい店もあまり知らないし
そういう期待はもたないでほしいんですけど
もちろん、来世の話しです
今は、なんと言うか
うまく言えなくて
多分、来世なら
今よりは、上手く言えると思うし
今より上手く笑えると思うんです
来世があるかって言われたら
分かりません
僕は神様じゃないし
ただ色々あって
今、君に言えるのは
これくらいの事しかなくて
その為の努力は
僕には出来ません
僕に出来るのは
これくらいのことなんです
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毎日が毎日の様に
繰り返し過ぎていく
予定通りだ
仕事は会社の為に!
人生は自分の為に!
便宜上
そういうことにしておく
じゃないと
何も出来ない
便宜上
そういうことにしておく為に
最も優れた手段は
この世界に
生まれて生きていることだ
つまり
僕は便宜上
僕を演じてみせる
そういうことにしておかないと
何も出来ない
僕は便宜上不快になり
便宜上快楽に溺れ
便宜的な神を例えにしながら
便宜的に争う
でも
時々冷めながら
そんなに
怒らなくても?
泣かなくても?
はしゃがなくても?
なんて思ったりもする
でも
僕も気がつけば
同じ様に踊っては
熱くなり
涙を流し
何か大切なものを背負いながら
命よりも大切な何かを誰かに
伝えようとしている
その
便宜上そういうことにしておく為に
最も優れた手段は
まるで
完璧な配役を完璧なストーリーで
完璧な監督が描く映画の様でもあるが
「所詮映画だろ?」
なんて、悟った様に言うことが
何を何処にどの様にして
突き付けていることなのかは
誰にも分からない以上に
誰にも分からない
これは
開くべきであり
開くべきでない
どっち付かずの
禁断の扉であると同時に
これ以上ないくらいに
どうでもいいことでもある
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空を飛ぶ鳥が僕を魅了した
時には夕日を横切って
時には暗闇をコウモリの様に
夜の中をUFOの様に
飛んでいる
この世界に奇跡を願うのなら
UFOであることが
僕の気持ちを落ち着かせるし
コウモリであったとしたら
ノスタルジックな気持ちにさせてくれる
空を飛ぶ鳥に
僕がどんなに気持ちを寄せたとしても
それは鳥には届かない
それは
届くべきではないんだ
その美しさを保つための秘訣は
まるで恋心を保つための
条件であるかの様だ
夕日を横切って行く
鳥の美しさは
夕日を横切っている
その瞬間にこそ
味わうべき唯一の
儚さと美しさを
見せてくれるものだと思う
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10分後に
どんな風にどんな景色や音が
自分自身にやって来るのか?
本当は誰も分からない
予測は出来ても
実際には
誰も分からない
同じ様に10分後に
どんな思考や感情が
やって来るのか分からない
もちろん
予測は出来る
でも、実際には分からない
それは
景色や音と変わらない
思考ですら
それは
予測不能なものなんだ
だから肝に銘じてしまえばいい
思考は天気とおんなじだ
雨が降ったり晴れたりして
巻き込まれてうんざりしても
雨には誰も逆らえない
でも
雨が降れば
作物は育つし
悪いことばかりじゃない
水溜まりで遊ぶ子供の気持ちも
君は知っているはずだ
雨は降るべき時に
降るべき意味を持って
そこに
降り注いでいるんだ
それは道理からいって
君を傷つけるものではない