詩人:EASY | [投票][編集] |
アメリカの
田舎町の工場で働く青年は
地元の野球チームの
ペナントレースの行方に
一喜一憂している
おそらくは
一生をそこで過ごすであろう青年は
弱い地元の野球チームのせいで
一生を一喜より
一憂ばかりで過ごすだろう
それなりの人生を
一憂ばかりで過ごすだろう
それでも春になれば
今年は行けると意気込んで
開幕戦を見に行って
夏前までは前向きだ
一生に
一度くらいはあるかも知れない
優勝は
どんなに素晴らしいのだろう
青年は大人になって
息子と二人で見に行った
開幕戦もまた負けて
昔の親父みたいに
自分の息子と
キャッチボールをしている
畑の向こうに広がった
地平線に夕日が落ちる
その光りに照らされた
キャッチボールのシルエット
美しい人生が
ほんのひととき
夕日に照らされた
詩人:EASY | [投票][編集] |
沢山のりんごを
誰かが落とした
沢山の人達が
それを拾ってくれた
その誰かは
沢山の人達に
沢山の迷惑をかけたから
沢山の人達に
沢山のごめんなさいをした
もう二度とりんごは落とさないと誓った
沢山のりんごを
誰かが落とした
沢山の人達が
それを拾ってくれた
その誰かは
沢山の人達に
沢山の優しさをもらったから
沢山の人達に
沢山のありがとうをした
自分もりんごを拾えるような
優しい人になろうと誓った
詩人:EASY | [投票][編集] |
僕達はみんな無邪気だったんだ
でも無邪気なだけじゃ駄目だって事を知って
涙を流したんだ
そして心に深みを持った
でもね
無邪気な子供には
無邪気なままでいてほしい
僕達はそう思うんだ
何故って?
僕達も皆そうだったから
無邪気なままでいたかったから
いられなかっただけなんだ
できればそうしていたかった
それを僕達が誰よりもよく知っているから
子供達には
無邪気なままでいてほしいんだ
愛をあげるんだ
それが本当の
深みなんだ
詩人:EASY | [投票][編集] |
満面の笑顔は
満面の笑顔のままでいてほしい
君が
下向いてポツンとしていたら
僕も下向いてポツンとしちゃう
でもね
覗くように少しだけ
君と目が合った時
君が少しでも笑っていたら
僕も一緒に笑うんだ
君と同じくらいに笑うよ
君がポツンとしていたら
君の好きなチョコケーキをいっぱい持ってくるよ
でもね
君が覗くようにして
チョコケーキと目が合ったのに
表情ひとつ変えないで
ポツンと下を向いてたら
僕も
君とポツンとしちゃう
可愛いから
猫も連れてきて
一緒にポツンとしちゃう
君と目が合う時に
少しだけ笑ってみたら
君に
何?なんて言われて
僕はまた
下を向いてポツンとして
猫も二匹に増えてポツンとするよ
そしたら
目を合わせた時に
君は笑いだした
君が
ポツンと下を向いてたら
すごく愛しくて
大丈夫だよって言うよ
僕も
ポツンと下を向きながら
同じように
ポツンと下を向いてる君に
自信なさげでも
大丈夫だよって言うよ
チョコケーキを沢山持って
一体どうしたの?って言う君は
笑うかも知れないし
それくらいの事しか
できない僕達さ
チョコケーキと
期待しながら
目を合わせる事くらいしかできない
そんなもんだけど
後は
一緒にポツンと下向いて
そんな事しかできない僕だけど
でも
君の満面の笑みの為に
こんな事ができるのは
すごいなって思う
無力なんかじゃないって思う
すごいなって思う
君はすごいなって思う