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EASYの部屋


[1146] 今に在る笑顔
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永遠にさえ思えた
あの下り坂

本当の夏の風を体に受けて
僕たちは自転車で

勢いよく下ってた


本物の笑顔は

その見た目よりも
その気持ちの方に

価値がある事を

僕たちは知った





星に触れるとさえ思えた
あの日の夜

ほとばしる鼓動を体に感じ
僕たちは二人きり

いつまでも喋ってた


本物の笑顔は

その未来よりも
今この時に

輝く事を

僕たちは知った



あれから僕は大人になり


数え切れない程の過去を抱え
数え切れない程の未来を描き

たったひとつのこの今を
置き去りにして来た


たったひとつの本物を
置き去りにして来た


生きて行くという事は
そういう事かも知れない



だけどそれは

それはいつだって

僕たちを裏切らない


今この瞬間だけは
僕たちを裏切らない


この空はいつも
綺麗なままだった


僕が眺めることを
待っていた


過去でもなく
未来でもなく

たった今
眺めることを


待ってくれていた


それはいつだって
僕たちを裏切らない


変わる事があるのは

景色の方じゃなくて
僕たちの方で


笑顔そのものの意味は
永遠に

変わらないのだから

2014/11/10 (Mon)

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