詩人:EASY | [投票][編集] |
錆びなれた自転車を漕いで
空虚の中心地、その広場に向かうんだ
夕日は今よりも8000メートル低くあり
朝日は今よりもそれくらい高かった
キャッチボールは球よりも、言葉に込めて
気持ちはうまく言葉に出来ない
やりたいことがわからない代わりに
安い駄菓子と笑顔の味を
言葉にすることはない
ちょっと待ってくれと言われて
お前の家の前に、待つ間に
腹を空かせた俺たちは
飯を食ってるお前を
誰もがそうだと感じる様な
本物の隙間から
その姿を、眺めていた
その隙間は姿を変えて
今は俺の腹を満たしている
あの頃はあんなにも
空腹だったのに
月の裏側は
裏庭の農具置き場と、なんら変わらない
それは僕らにとっての
最高の基地だった