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[983] 存在の見た夢
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人生の約3分1は寝ている

人生が80年なら
25年以上は寝てる

すると

実働が55年と言う訳だ

個人が知ってる事は
せいぜい高々55年

でもその

せいぜい高々55年が
その個人のすべてなのだ





だが

この話しには続きがあり

むしろそこからが
入り口だ




せいぜい高々55年が
自分のすべてであるのなら

永い歴史の大半は

自分のすべてではないもので構成されている


これは

不老不死や
命の話しではなく

生死を超えた話しで

生きるではなく
存在と表現されるもの


つまり


せいぜい高々55年の実働で
80年生きている

空白の25年は
死ではなく睡眠で

存在はしている



人の大半はきっと
その様に思う




純粋な子供が
こんな風に聞いてきた

「ずっと寝てるのと、死んでるのとではどう違うの?」

実はそれについては
大人にも分からない

それについては
大人も子供の様なもので

疑問さえ抱かないという意味では

より

無知であるともさえ言える




仮に

ずっと寝ていたとしよう



あなたはずっと存在していて

あなたはずっと

55年以外の永い間ずっと

あなたは寝ていたのだ

そして高々55年という一部を
永い歴史に刻んだ

宇宙の永い歴史の大半は
あなた以外のもので構成されたが


永い歴史の大半に
あなたは存在していたのだ


言い方を代えれば
寝ていただけだ



子供が
こう聞くかも知れない

「生まれる前と、起きる前とではどう違うの?」






別にこれは
大袈裟な話しじゃない

殆んど毎日人は寝る

それは日常的な事だ


覚めるのは夢からで

寝てる間に見るものが
夢である


それは存在しているが
存在そのものを見失いかけるのだ


夢の中では
大半は鈍感である

それが夢とは気付けない



例えば
そのすべてが

せいぜい高々55年だなんて

思ったりもする訳だ

2009/12/20 (Sun)

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