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絶対零度の部屋


[244] 絹の糸
詩人:絶対零度 [投票][編集]

ほそいほそい
絹の糸
優しく指をなでて
その柔らかさを知った
柔らかい感情と
暖かい日々が
幸せだった

あかいあかい
絹の糸
冷たく指を凍らせ
その痛みを知った
零れた水と
滲んだ世界が
残酷だった

ちぎれた、ほそくあかい、絹の糸
夜と夜明けと朝と昼間と夕方の時間
その糸をずっとなでていた。

2014/06/25 (Wed)

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