詩人:Tetsuaki | [投票][編集] |
忘れゆくキミへの最期の詩
キミのために歌います
腐り出した記憶が完全に消えてしまわないうちに
何も持たない僕に愛を運んでくれた
翼の見えない小さな天使
2人でハート型のオルゴールに酔い痴れて
そのうちキミは飛び立ってしまった
風が夏の始まりを告げると共に
また何もない僕になった自分
キミの声も髪の匂いも顔の形も忘れてしまうから
”愛する人よ この想いと共に 今、サヨウナラ”
星の見えない夜空に祈りを贈るキミへのプレゼント
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大雨叩き付ける月曜日
悪夢に魘される火曜日
風吹き荒れる水曜日
雷落ちる木曜日
大地割れる金曜日
黒雪降り注ぐ土曜日
火炎に包まれる日曜日
例えば・・今日世界が終わるとしたら
世界はどのように終わり逝くのでしょうか
何人が悲鳴を上げ何人が狂い暴れるのでしょうか
それでも・・僕にはそんな事はどうでもいい事なんです
永久の眠りに就くのならば
この腕にあなたを抱いて
又は・・あなたの腕に抱かれていたい
最期には良い夢が見られるように
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どういう訳だか
キミの声が無上に今聞きたい
離れてからどれだけ経ったのか
今は向けられた言葉すら曖昧で
このまま時間が経てば忘れてしまいそうで
声も忘れてしまって
キミのことも・・
忘れたくないから
目をきつく閉じる
小さな星が見えるまできつく
一番光っている星をキミだと思って
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今宵の虫の音は・・とても優しく聴こえてきます
夜風は冷たいのに・・どこか温かく感じます
”また来ようね”
枯れたリンドウを眺めながらキミが言った
夕焼けが綺麗な帰り道
ススキが朱色に揺れていた
”私たちも植物みたいだったら良かったのにね”
足を止めたキミが僕に振り返った
枯れたらまた元の場所で花を咲かせることができる
隣並んで咲けたなら・・また次も隣に居られると
”私ね・・死んでもまた私に生まれたいな”
同じ陽の光を浴びて綺麗な花を咲かせたい
他の誰でもない・・キミに届け
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いつからか
目に映るものが醜く汚れて見えて
いつからか
「自分」をどこか遠くに置き忘れて来たような気がして
いつからか
嘘で固められたこの世界が
音も無く崩れ去ってしまえば良いと考え始めて
いつからか
・・これは最近かもしれない
キミが触れたもの全てが美しく見えて
キミと居る僕が「僕」であると思えて
この時ばかりは時が止まってしまえば良いと感じた
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いつか空を飛びたいなんて思って
鳥のように自由な翼が欲しいと願った
翼を休める枝が無ければ
自由とは言えないと悟った
いつか海深くを泳ぎたいなんて思って
魚のように自由な鰭が欲しいと願った
光が届く岩陰が無ければ
自由とは言えないと悟った
いつかこんなつまらない世界から抜け出したいなんて思って
キミといつまでも幸せに暮らしたいと願った
逆にキミの幸せを考えたら
幸せとは言えないと悟った
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いつかは僕が死んで
キミも死んで
そのうち僕らを知る人も皆死んでしまう
そしたら
地球上に僕らを知る人なんて居なくなる
それでも
太陽は明日を告げに昇るだろう
それでも
月は今日の終わりを告げに輝くだろう
そんな儚い世界だから
キミと居る時だけは幸せで居たい
壊れ逝く夢だから
キミを僕のものだけにしたい
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”大丈夫だよ”
独り瞼を閉じると再生される
”大丈夫だよ”
アスファルトを叩く雨粒・・月の見えない夜
”大丈夫だよ”
怖くて泣き出しそうな僕にキミが言った
”大丈夫だよ”
もう聞くことのない声が繰り返す
”大丈夫だよ”
大丈夫・・だから
もう大丈夫だから・・笑顔を見せて
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何か・・とてつもなく強大な
黒い影に支配されてるような気がする
さっき扉を殴ったのも
今・・雨降るベランダに立ちすくんでいるのも
予め設定されたことのような気がして
カーテンを引き裂いて
本棚に並べられた本全てに火を点けて
テレビは窓の外へ投げ捨ててしまおう
これも・・
既にプログラミングされたことだとすれば
僕はこの手にハサミを取って
喉元めがけて突き刺すだろう
これで・・
「僕」というプログラムに終止符が打てるのなら
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愛すること
誰かの…でかいクッションになれること
優しさで包み込んで
苦しいって思うぐらい…きつく
抱き締めれること
溜まった毒を…全部吐き出させて
安らぎを…口から吹き込めること
常に幸福感で満たしてあげたいと思い
笑顔を見て…自分も幸せであると思えること