わたしは行こう幾時を越え手にした僅かな栄光とあらわに見せた溢れる我が恥辱と見えぬものがあるのだわたしごときのまなこでは何を識りたいのか今はもうわからないのだ避けるように見ていた、街の境が私を見下ろしていた猫がわたしを見上げていた、わたしの手に届かぬ猫が今宵の月は不吉な色で何故だか思いをかりたたせるから色んな妄想をさせてしまう
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