詩人:黒い犬 | [投票][編集] |
濁った水の底 手を入れた
あの娘の瞳 何故か思い出した
7月に晒された思い出 痛む心
二人歩いた風景 ある筈もなく
風化した思い出が掠れて見えた
濁った水の底 手を入れた
あの娘の涙 何故か思い出す
綺麗な言葉に隠された影 痛い心
二人で隠した痛み 隠せる筈もなく
色彩を欠いた二人が 無口に歩く
二人思い出 残そうとした
残ったのは忘れたい痛み
唸る腐水 水の底から浮かび上がる それ
唸る腐心 あの時捨てたのは痛み そして腐心
唸る腐痛 腐り固まった腕 水の底から
唸る心 痛い心
忘れたい あの時の優しい心