詩人:虚空 | [投票][編集] |
夜明け前に
部屋を出て
暗闇の世界へ
駆け出した
まだ
闇を纏った
この街は
まるで今の
僕の気持ち
そのまんま
深い暗闇に
飲込まれた
僕は
何処へ行くのか
何をするのか
分からずに
ただただ
立ち尽くした
息のしかたを
忘れたように
呼吸が荒く
動悸が強く
苦しくなった
僕はふいに
空を見上げた
そこには
ひっそりと
でも
しっかりと
少しだけ欠けた
お月様が、いた
いつか僕と
分身だった
お月様は
太陽の光を
しっかりと
はね返して
ここにいるよ
と
言っていた
これから
欠けていく
お月様は
いつかは
見えなく
なってしまう
でも
その後には
また満ちて
まんまるな
満月になる
僕の背中で
朝日が少し
顔を見せた