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アイの部屋


[121] 夏の夜
詩人:アイ [投票][得票][編集]

祭りの匂い
お好み焼きに
甘いわたあめ
冷たいラムネ
ビニールプールにヨーヨー
近くの公園で花火してる


少しそれた道を自転車で走るけど
ハシャグ子供が前にいるから
感じずにはいられないよ
浴衣のカップルとすれ違うから
寂しさ込み上げるよ


家に帰った
電気をつける
お風呂に入って祭りの匂いを沈める
にぎやかな外
負けない位のボリュームでテレビを見る
微かに打ち上げ花火の音が聞こえたから
耳が勝手に立ち上がるよ
カラフルな光が窓から入ってきたから
目に染みるよ


遠いあなたには届かない匂い
遠いあなたには見えない花火
同じ季節を過ごしてるはずなのに
同じ空を見ているはずなのに


来年は一緒に過ごせるかな
その時はもう二十歳だよ
まだ浴衣の似合う素敵な女性にはなれないけど
浴衣ボロボロにはだけてもハシャギ回るけど
ちゃんと手を引いて歩いてね


遠いあなたと感じたい匂い
遠いあなたと見たい花火


気付くと外は静まってた
風が気持ち良くて眠れそう
夢の中であなたと…


信じてるからね
頑張るからね
待ってるからね


あの時交わした約束
小指があなたと繋がってるの
赤い糸が見えた気がする


遠いあなたの匂いがした
遠いあなたを感じてる

2007/07/23 (Mon)

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