詩人:水像 | [投票][編集] |
真っ青な天井の部屋
ドアは開いたまま
TVから流れるクソの垂れる音とその光景
犯されると知っている理想の女性
肌の内側にびっしりと生みつけられた蝿の卵
焼いたこの爪でその皮膚を剥ぎたい
涙腺から涙と血にまみれた蛆がこぼれる
溢れた記憶に拷問され続け
一生眠れない透明なまぶた
詩人:水像 | [投票][編集] |
雨の遊園地にとり残された
食べかけのソフトクリームも溶けてしまった
観覧車も回らない 淡い光を放つだけ
空気はただ冷たい
こんなに濡れたらもう傘はいらない
捨てられた事に気付いていない小犬の様だ
重い月が目に沈む
赤い砂の上に咲いた青い花
つまないで そっとしておいて
詩人:水像 | [投票][編集] |
記憶を道連れに 自分の死を見届けた
ベッドに抱かれ 永遠に胎児のままでいられたら
午前・・午後・・ 誰かが決めたものなんて
天気雨が降る草原からとらえた
古いラジオから流れる異邦の人達の声
TVの砂嵐みたいな空
冷たい水槽に閉じ込められて、晒されてきた
もう凍えて歩けない
たどりついたのは何処よりも美しい廃墟
私を隠してくれる、優しい闇に深く溶けて
なんにも知らない
なんにも・・・