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ハトの部屋


[12] 空白に見えた
詩人:ハト [投票][得票][編集]

私は
私の
レンズを通したものしか
見ることができない

赤いシートを被せたら
赤い文字が見えなくなるように

私は
私の
レンズを通したものしか
見ることができない

あなたはきっと裸眼でものを
見ることができるのでしょう

何ものにも邪魔されず
遮られることもなく

そのありのままを
見ることができるのでしょう

時々訪れる空白に
何の疑いも持たない私に

その空白は
本当に空白なのかと
あなたは問いましたね

私には本当に
空白に見えたのです

何もない空白に

気付かせてください
思い知らせてください

空白に見えるものを

私のレンズが
遣り過ごしてしまうものも

あなたのその目には
きちんと映っているのですね

2006/07/08 (Sat)

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