ホーム > 詩人の部屋 > ハトの部屋 > 仮縫い

ハトの部屋


[15] 仮縫い
詩人:ハト [投票][得票][編集]

大雑把に縫い付けられた
二枚の布切れ

片方は七宝柄が美しく
片方は目が痛くなるような朱色

不規則に出ては引っ込む
黒い糸

赤い糸なら良かったのにと
手に取って眺めてみる

仮縫いだからいいと言って
君の手が引っ張ったら

大雑把に縫い付けられた
二枚の布切れ

片方は君の手に
片方は私の手に

黒い糸を引きながら分かれた

赤い糸なら
良かったのにと

残念になる

2006/07/12 (Wed)

前頁] [ハトの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -