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ハトの部屋


[40] あんたは遠い金沢の空のした
詩人:ハト [投票][得票][編集]

あんたが手首を切ったと聞いた
いつも笑っているあんただから
有り得ないことではないと思った

冷静を装いながら
あんたの記憶を引っ張り出すのは
私を通り越してしまった
その行為への嫉妬から

インザムード
自分のパートを奏でる
よく動くようになった
その指を遡って

何それ

と聞いてやった
分かっていながらに

あんたは多分
笑って誤魔化すだろうと
分かっていながらに

それがあんたと私との
間にある距離だ

だから
突っ込んで
聞いてなんかやらない


聞いてもらいたきゃ
自分から理由を話しな

同情も侮蔑もなく
あんたが好きな
つんくの話を聞くときみたいに
ただあったことを聞いてやるから

私を通り越してしまった
その事への
小さな復讐

あんたがひとりだと
思っているのなら
私もまたひとりになってしまうこと

察することができないなら

私もまた
知らない振りをするだけだから

2008/01/18 (Fri)

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