朝焼けと夕焼けの間を羽ばたいて横切っていくあの鳥が烏だろうが白鷺だろうが持っているその姿の美しさに思わず息をのむここには雪が降る毎年積もってはとける寒さに慣れることはないだから私は厚着をする舞い散る雪はきれいだ音も言葉も包み込んで落とす朝焼けと夕焼けの間を言葉が舞っている塵のように漂って私はそれを吸い込み吐き出す漏れ出るのは只白い吐息それは吹き出しにも似ているけれどそこに入るべき言葉はないそれは宙に舞っている
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