詩人:詩奈 | [投票][編集] |
大切な思い出が
何だったか
忘れた
机の奥底に石ころを大切にしまった気持ちは
もはや想像不可能
マジックで笑った顔になった石ころは
笑わされたまま薄くなっていた
ブランコが取り壊された日
僕は泣いたかもしれないし
拗ねたかもしれない
昔は忘れた
膝小僧のアザだけは
ずっと僕に刻まれて。
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ほっとで作ったレモネード
冷めたせいで甘ったるい
急に鳴った携帯
私は出ない
冷めたレモネード
涙の味がした
世の中タイミングだ
追いかけっこして楽しむほどの余裕は
私にはない
思い出の曲はリピート3回目
点滅してる名前を見るだけで
苦しい
あの好きだったフレーズまでいったら出ようか
もう少し もう少し
「…っもしもし」
私に答えたのは機械音で
なんだか笑えた
やっぱり世の中タイミングだ
冷めたレモネードが
ただただまずかった
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風に揺らされれば
僕らはすぐに揺らぐ
固くスーツ着た男が
「地球温暖化です」
と唱えれば
僕らはすぐにエコを意識
それから僕ら
平和は嫌いなようだ
ニュースで
いくつも事件が並ぶのは
僕らが求めるからだ
万引きくらいじゃ
誰も見向きもしないだろ
何の為に働くの?
老後に年金もらう為?
今を犠牲にして?
便利さに支配された僕らは
弱い
頭も悪い
風に揺らされるしかない
僕らが風になることは
選択肢にすら
ならないのだろう
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長袖は半袖になり
パーカーもいらない
晴れすぎている!!
リュックには
大きなぬいぐるみだけを
詰めて
あと大好きなキャンディ1つを
詰めて
旅に出よう
行き先は知らない
現実から離れたくて
人は旅をするのなら
必ずいつかは現実に帰る
ほら外は
晴れすぎている!!
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幸せには気付かないくせに
不幸せには異常に敏感に
嬉しいことは
素直に言えないくせに
愚痴を言うのはお手の物
当たり前に
生きにくい世界なのに
自ら死に行く人には
白い目をして
誰が崩したのか
いや僕が崩してるのか
ただ全身の血が
黒く下に固まって
動きたくなんて
なかったんだ
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苦しまぎれの言い訳
自分をも把握しきれずに
吐いて他人との距離を広める
冷たい視線
短い悲鳴
そこにしか快感を得られない
複雑なリズムは
逆に単調に見せて
惑わされる人間を嘲笑う
歪んでると言われ
それ以上に歪んだ
きっと許したかったし
笑いたかった
自分すら見失う前に
.
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レインボーの縞馬に会う日まで
僕は夢を食べるだけの貘だった
空想や願望は嫌いだ
幸せなんて言葉は嘘くさく漂う
ただ淡々と1日をこなせばいいだけなのに
だから暑苦しい夢物語は僕が食らってやる
だけど縞馬は違った
夢を与えていた
僕にも
願うことが幸せだと微笑んだ
レインボーの縞馬に会った日
僕は夢を配る貘になった
.
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月の声を聴いていたの
あなたへの唄だった
秋風がすすきを優しく撫でる
時折降る雨は強く、でも細かな粒
雲が早く流れ
星空は見えては隠れ
月は涙で滲んだ
「いつかは晴れますように。」
季節外れの短冊を夜空に掲げる
月の唄に耳をすませて
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ビルの狭間からもれる夕日で影をつくる
逆立ちして思い出す夢はあの日本当は言いたかった本音たち
涼しくなってきた風
ロングになった髪
高層マンションになった空き地
思い出すことは後悔が多くて
変わらないようで少しずつ…
詞にないことほど今感謝すべきことかもしれない
言い訳が笑っていえる君はもう
克服したんだね