詩人:詩奈 | [投票][編集] |
心を物に代えるのは
とても難しいことだけど
ほんの少しでもあなたへ伝われば
それで良い
ひまわりよ 元気に
バラよ 美しく
メインのカーネーションを盛り上げて
感謝の気持ち
ここにしるそう
いつも頑張るあなたの背中に
この花束を贈ります
精一杯のありがとうを込めて
詩人:詩奈 | [投票][編集] |
土曜日の午後
窓から入る五月らしくない冷たい風
頬に当たる風に耳を澄まし
ぼんやり見つめる遠くの曇り空
遠くで響く
「もういいかーい?」
に何故か僕は應えた
「まーだだよ」
平日には見落としてしまうくらいハイスピードの時計の針も
今日はのんびり進む
落としてきた物をいくつ拾い集めたら
満足できる自分に出会えるのだろう
小学生の帰りを急かす5時のチャイムは
かくれんぼを中断させたのと同時に
僕までもを現実に帰した
もういーかい?
もういーよー
次はきっとそう返せる僕で在りたいと
静かになった窓の外を見ながら思った
詩人:詩奈 | [投票][編集] |
通い慣れた通り
空を見上げたのは昨日と違うものが見れる気がしたから
こんなに暗い夜道でも僕のこれから行く道までも街灯は照らす
決まりきった道を進むのはもううんざりだ
マンションに隠された空を見せてよ
電気なんか無くても歩けるって証明させて
変わってく世界に取り残されて
変わらないもの探してる
いつもと違う<何か>を求めそれでも迷えずに…
街灯なんか無い、
僕だけが見付ける今日を探す為、
暗闇をさ迷うのも一つの手段だと
僕は夜の曇り空に告げられた
詩人:詩奈 | [投票][編集] |
カラフルなキャンディ
楽しさのオレンジ
哀しみのグレープ
怒りのレモン
喜びのストロベリー
今ここにある
たくさんの人のたくさんの感情を
全てキャンディにして飲み込んでしまおう
簡単なこと
あなたが辛いこと私が飲み込んで
私が哀しいときあなたが飲み込んで
そうやってお互い助け合ってくの
楽しいこと、嬉しいことは二人で
きっと元気になるから
思い合うって簡単でしょう?
ほらだって
誰にでもできること
思い合うって簡単なの
詩人:詩奈 | [投票][編集] |
一分前のことも
一秒前のことも
過ぎれば過去と呼ばれ
僕の記憶になる
いずれ薄れゆく記憶になる
あの時のセリフに嘘なんてないけど
もう変わってしまった今だから
とざされた過去と名付く
壊れた時計に針をつけ電池を入れて今を刻む
この一秒を永遠に忘れない方法があれば大人になれていたのだろうか
積み重ねた今日の日の欠片
落とさないようこぼさないよう
僕は今日にさよならを
止まることないこの世界で明日へ繋ぐサイン
いつまでも残るものは
僕の中に
終りを知らない時計の針が
また過去にするのを
遠くで見つめた
詩人:詩奈 | [投票][編集] |
夕日に染まれ
僕の空間
異空間
過去を欲す僕の声
いつまでも進めないのは誰のせいでもないじゃない
小さな虫でも虫は虫
怖がる君に誰も無視
虫より大きいんだからとか
そんなの本人にとって関係無し
果てのない毎日が憂鬱で
目を閉じても聞こえるのは
ニュースキャスターが休む間もなく棒読みするたくさんの事件
人が人に振り回されて
何もできないままで
気づいた頃には全てボロボロ
星空に涙することもできずに
笑い転げた世界の端で
見えたもの
いずれ誰かが気づくまで
見て見ぬふりしてましょうか
黙っていましょうか
詩人:詩奈 | [投票][編集] |
後ろ姿が物語る別れの意味
知っていたのは僕の涙だけでした
手をのばしても遠くなり
目を細めても薄くなり
一瞬笑ったように光ったのは
一つ
流れ星でした
詩人:詩奈 | [投票][編集] |
橋の下
青い傘が揺れた
雨のせいか時間のわりに暗く、人通りも少ない
少年は石を拾っていた
青い傘を首と肩で押さえて
たった一人静かに石を拾っていた
時に人は障害の中でもひたすら拾わなくてはならないものがあるのだろう
他から見れば異様でもそれがとても大切なときがあるのだろう
少年は拾った
石だけじゃなく
何か大切なものを
確かに拾った
少年は拾った
詩人:詩奈 | [投票][編集] |
歩みを止めた足
不満を固めたゴミを
思い切り蹴飛ばした
ただ勝手に作り上げた世界と
現実の差の絶望が
押さえきれなかった
時々痛む昔の傷は
まだ治ってないと言い切りたかった
だから今でも過去を懐かしむ
信じないのは傷付いたときの
自分がこわいからなんだ
痛みを感じない方法を知ったけど
それはつまり何も感じない方法で
つまらない毎日が
またつまらなくなった
詩人:詩奈 | [投票][編集] |
別れの度に
出会いの大切さを知る
別れの度に
気づく変わった自分
出会い
それは僕が僕である材料で
別れ
それは僕が僕になる材料で
帰り道にも行く道にも必ず
ただ痛むのは
あの日の後悔は冷たい風で
いつになっても僕に吹き付けるから
それが後悔でも
それを別れにはしないと
僕の出会いだと
一人誓った
出会った君は僕の道
後悔は僕の終わり
そして 始まり