銀杏が色づいた並木道は永遠を思わせてどこにだってあるような風景なのだけどどこかが微妙に違っていて束縛に似た支配を自由だと信じきっていた昔の私がなんだか懐かしかった思い出は夢と似ているぼんやり霞んでいく記憶を惜しいと思うのはやめにした消えそうになっても確かなものだったことに違いないのだから枯れない銀杏があるなら私の夢の中にだけそういうものそういうものなのだと思う.
[前頁] [詩奈の部屋] [次頁]