どうして歩くの?
先の見えない
不安定な
この道を
問掛けた声が
夜の始まりと消えゆくのを眺めながら
星を待った
空白と呼ぶに等しいこの時に
どうしてなんて言葉が
ひっかかるはずもなかった
海の先のビルがぼやけて
まるで空に浮かぶ島のよう
どうだっていいじゃない
見付かるなら
海の底が言った
理由も過程もいらない
何もいらない
暗くなると冬に逆戻り
そこで僕は独りさ迷う
ねぇ強がりの僕
どうして歩くの?
ねぇ怖がりの僕
どうして歩くの?
いくらぼやいてもそこは
空白のまま
2005/03/08 (Tue)