雨のにおいを肺いっぱいにつめる深呼吸は目覚まし時計みたいなもので濁った街中で忘れさられた涙雨雲の行方を追って「いま」を消した昔言った ありがとう は現実味をなくすくるくると回る落ち葉はきらきらと光るようでアスファルトの間を突き抜けたクローバーが凛々しい肺いっぱいにつめた雨のにおいでなんだか今日なら泣けそうな気がした
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