歩く視線

擦り切れた意志

うずくまった脳

遮って

移ろう幻の先に

現実は行き着くだろうか

夢

望み

願い

叶う

誓う

行く末もなく

…ムヤミヤタラニ…

息をする

うん

息している

確認している

それは不自然な

当たり前で


あまりオカシくはない

空を見上げるように

たまに
…息をしている…

擦れ落ちた

感情が

擦り落ちて

その度に

憂う

この世界に

融けていくのに

氷っていく

その欠片に

そっと息を吹きかけて

空へ返そう

胸にしまおう

眼に閉ざそう

こころにいつでも

…水面には月明かりを…

何ひとつ失えるモノは無い


その孤独も
その愛も


…与えられたもの…


独りでは得られないから

私が
人を
騙すんじゃなくて

私に
人が
騙されるんだ

月はね

夢を連れてくるの

ほらね

沢山の闇に反射して

アナタを見つけられた


…月は水面に佇む…

砂の欠片を

拾ったんだ


月の涙を

移す為に

集めたんだ


月闇にかざして

拾い描いたんだ


砂に埋もれてるモノを

写したいんだよ





大地に広がる月の水面に

粉雪が舞散る様に

それは

アナタを濡らしていく



星達が瞬くように

それは

アナタを象る



沈むように


潜む月に

水面は

踊り瞬くように

…移り変わっていく…



広がる波紋に

おどけた声に

心ここに沈めて



空は天よりも高く
空は雲よりも深く
空は月よりも遠く

そして

空は誰よりも近く

ここに点在している


何一つ理解しないままで