何処にも在れなくて

いつも独りで

本当に独りだと

思えると幸せで…





たぶんこれが本当

だと思う



ずっと沈んでいたい

ずっと浮かんでいたい

だから何も透さずに

私を見ている

世界を悲観して

だから笑っていられる

頑張って笑っていられる

瞳の奥に月を潜めて

掌を空に掲げて

掴もうとも

届かなかった

夕焼け

君の影

月明かりにボヤけた

空白の瞳

行く宛ても無い不安

だけど

期待してない

望んでもない

不満でもない

ただただ、解らない

どうして
ここにいるんだろう

ここは何処だろう

時折見せる月だけが…
…僕を見つけるけど



空は何処にあるの？

落ちた瞳を

救い上げて…
…空へ還して

空にぽつんと滲む月


ぽつぽつと
落ちる空の瞳


涙には月を浮かべて

そっと
心に浮かべて


僕を見つめる小さな月に

笑い掛けるの

…ありがとうって…



ぽつんと水面を揺らして

夢の様に儚い

ずっとここにある

薄れては溶かして

箱庭

外には…

だから佇む

少し焦がして

世界に色を着けて

空に虹を架けて

空を見上げる

赤く暮れる空と虹を

浮かび上がった
…月を透して…

微かにと匂う香り

薄れた色さえも繋み止める

細やかなトワリ

うらうらとそれる赤色

枯れた夕暮れ

空に涙だけ
闇と月を残して

…世界は交差する…

今でしかない時間を

どうすればいいんだろう

ずっと一緒に

だけどそれは不安で

今でしかないから

いつかの今は

いずれは消えて溶けて

薄れてしまうから

このままでは
駄目なんだけど

それでも今は

ずっとこのままで
…暖めていたいです…

ここは何処だろう

私は何処に居るのだろう

君は誰

…声に出さずに
君を見つめて…

首を傾げて腕の中

すやすやと
何を見ているの

暖かさだけが

僕を繋ぎ止めて…
…くれるんだけど


このまま
寝てもいいのかな

夢が続く限り
君と二人ですやすやと

水月

空の月

揺れる水面

雲が遮り

風が水面を揺らして

とけて沈んだ

水月

月は何処にあるの

水面　空

それともこれは

…夢の月なのかな？…

１つの情報が

複数所持している…
…何処にでもある

違う形で
同じ魂
同じ意思を持ち

同時に対立対等

同じでなく独りで

世界を動かしている