ここにはない世界

甘く切ない

夢みたいに

溶けて消えた

午後の夕暮れ

雨の後

淡く柔らかな

香りを遺して

そらを翔んだ

地へと溢れた

たった僅か

だけど永遠

なにもない

この場所で

夢は叶った

…永遠と共に…

この世にある

すべてが


こわい

そして

たのしい

今日は天気が良いから

何か見付かるかもしれない

そんな空

映す影も無く
写る形も無く

ここにも無く
どこにも無く

産まれては消えて
影に潜む

光も無く
移す鏡も無く
灯尽きる

ひとつでは無く
ひとつで

一人では無く
独りで

有限なる時が果てるまで

嘘を着きました

誰も気が付かない

そんな嘘です

誰が咎めるのでしょうか

神は嘘を付き

人を騙し

人を許しています

誰も許されていない

人は夢を見る

夢の中でも

現実の中ででも

紙の上でも

夢は人を見ない

夢は夢だから

夢に祈らないで

夢は人が見るから

…夢なんだから…

今日の月も
昨日の月も
月は月
誰もまだ知らない
明日の月も月
月は月
月も月
月
月も月は
月でも
月だから
月なんで
月なんだよ
何処まで行っても
何処に行っても

夜空から
月が堕ちて
雲に
閉ざされて
帰る事も
出来ないまま
虚を
見上げている

水面に揺られながら

貴方の持っている

言葉と心を

繋ぎ逢わせて

………………………

私を見つけたら

問いかけて

貴方が変わったら

また

私を見つけてください

私は私ですよ