ホーム > 詩人の部屋 > 夕空の部屋 > 下

夕空の部屋


[892] 
詩人:夕空 [投票][編集]

歩いていく
此の影を

足を緩めて
息を沈めて
畔に立つ

ゆっくりと
細波を
光と風に
分けるように
風を逐う

背を向けて
その奥を覗き込む
影に隠れた
月を観る様に

その様を視る
白紙に線をなぞる様に
息を止めて

後はそれから
跡になる
産まれ逝く
空白を遺して

それが
その域
つかぬ間の
呼吸を留めて

影の
形を作る
それがその詩
光を灯す
ヒトトキの間の未来



2009/05/20 (Wed)

前頁] [夕空の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -