詩人:愛 | [投票][得票][編集] |
犯した罪は数知れず。
壊した物も数知れず。
何を見ていた。
何を得た。
今となっては全て霧の中。
所詮そんなものだろ。
記憶なんて曖昧なもの。
幼かった頃の夢。
幼かった頃の気持ち。
くだらない。
無知ほど愚かな物はない。
そうだろう。
頑張って積み上げた積み木。
少し指で押せば音を立てて崩れていく。
頑張って結んだ糸。
少し緩めさえすればするりとほどけていく。
嗚呼、愚かだった自分が嫌になる。
どんなに苦労しても意味なんてない。
創るより壊す方が容易い作業。
描いた夢は数知れず。
望んだ物も数知れず。
何を失った。
何に背いた。
鮮明に残っている記憶。
鮮明に残っている気持ち。
嫌になる。
嫌になる。
どんなに苦労しても、壊すほうが簡単なのだから。