春、のような水脈を五線譜に記したくて少年は夜を鏡でうめ尽くすそして、怯える柔らかなこころに角が生えるとしたら、それは芽吹いたばかりの夏のみず音凍るすべのなかへそっと、燃焼してゆく、ような耳をふさいで少女は弔うおのれが狩った冬たちを寄るべく岸を遠い、なみだを雨に打たれる地図のなか、秋は金色に沈黙をしてひたむきな瞳と真夜中とを優しい嘘、で結んで過ぎる祈りへすべてが帰れるようにまたたく森で
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