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千波 一也の部屋


[1072] 船頭の証言
詩人:千波 一也 [投票][編集]


ええ、

確かに見ましたとも

それはそれは

物静かな横顔で

ついつい

見とれてしまうほどでしたから

間違いなど

ありません

あれは

確かに

月でした


ただ、

あれが

水の中だったのか

外だったのかと

訊かれると

わかりませんが

生憎、

こちらも

思案している途中でしたから

なにか、

思い出していたんじゃないでしょうか

そこらじゅう

水の匂いで

溢れていましたよ

いや、

今もですが


ええ、

間違いなく



2011/09/05 (Mon)

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