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千波 一也の部屋


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詩人:千波 一也 [投票][得票][編集]


やわらかな目を

つたわって

ぽとり、と

しずくは落ちました

やわらかな手に

やわらかな胸に

しずくは落ちて

染みました


それが

わたしの

循環なのでしょう

しずくをまいて

しずくを

吸い

終わらない川さながらに

わたしは続けて

ゆくのでしょう


頼りなくても

些細でも

純なるしずくで

あるために

ほろほろ

はらり

汲まれるわたしを

巡るのでしょう


2012/08/09 (Thu)

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