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千波 一也の部屋


[1154] くれない綴り
詩人:千波 一也 [投票][編集]


その

日没に名前はない

幾重にも

さまよう翼が

無効を告げられるだけ

次々と

帰されるだけ


名もなき標は

明々と燃えながら

あまりに

静謐で

無数の火の粉が

我らに降る


貰い火が

勢いづいて

圧倒的にうつくしい



奇跡のうたが欲しければ

瞳を持てば

それで良い



その

日没に

名前はいらない

わずか数秒の永遠を

約束たちは知っているから

もう

十分だから



2012/08/23 (Thu)

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