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千波 一也の部屋


[1164] 水の靴
詩人:千波 一也 [投票][編集]


そらを

見あげる

銀のあしもと

繰り返される風の名は

誰にも帰らぬ物語

おだやかに

おだやかに

波が

陸へと続く約束を

やさしく迎えられたら

いたみも同じく

呼べるだろうか


素足を

よろこぶ

傷たちの群れ


主人となって

それを履けたら

夜はひとすじ

晴れてゆく





2012/08/31 (Fri)

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