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千波 一也の部屋


[1172] 百獣
詩人:千波 一也 [投票][編集]



宿るものは

名を持たない


宿らせるものもまた

名を持たない


互い違いに

突き立て合う牙ならば

いずれも等しく

慈しみであり

哀れみである



朝にはむく毛

昼には四肢

夜には眼



司るものは

名を呼ばない


呼ばせているものが

あるならば

それは

証だ


いわれのないものごとを

脱ぎ捨てようとする

ならいの

正しさの

証だ



2012/11/23 (Fri)

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