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千波 一也の部屋


[1177] 臨月
詩人:千波 一也 [投票][編集]


伏すべきあては

知らずにきたから

ねがいはさほど

鋭くはない


それでも

痛みは確かにあって

聞くべき声は

必ずあって

これまで

何度も

失ってきた


拾い集めた鏡のなかに

夜のかけらを

光らせて

何度も

何度も

求めつづけた


もう二度と、など

果たせもしない

いつわりならば

明日また

生きていよう


生まれてこよう

広大なこの

灯りの

すみに





2012/11/23 (Fri)

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