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千波 一也の部屋


[1192] 明日の色
詩人:千波 一也 [投票][編集]

明日の色は
だれにも見えない

必ず見えない



もしかしたら、とか
うまくいけば、とか

思いを
重ねれば重ねるほど

夜は深く染まって
真っ暗だ



明日の色が見たければ
明日を待つしか
手立てはない

そんな
単純な難しさには
眠るよりほかに策がない



赤子なんだね
だれもみな

いくつになっても
いくつかわすれても

目覚めたところから
はじまり続けるよね
だれもみな



明日の色がわかるなら
昨日も今日も
無色だね

涙も笑みも
偽りにしかならないね



明日の色に
思いを馳せて

うまく添えたら上出来で
大きく転けたら良い試練



言葉の数が増えたなら
色にも詳しくなったでしょう

半端な姿勢は
逃げたがり

逃げるものには
明日など来ない

必ず来ない



春、夏、秋、冬

四季を渡って
暮らしていましょう

大なり小なり
変化に富んだ毎日を



明日の色を言うまえに
明日を迎える支度をしましょう

くたくたになって
すやすやと落ち着いて

待つことの難しさに
抱かれていましょう


2013/02/06 (Wed)

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